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J LIFE gifts

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組子細工

北欧のような組子細工のお店

 

 

伝統的な文化が息づく町、西陣。古くからの町家も残る住宅地を進むと、大きな組子細工(くみこざいく)を施したドアが見える。組子細工のインテリアを扱うブランド「J LIFE gifts」のショールームだ。
3坪ほどのこぢんまりとした空間に、ランプシェード、ベースカバー、アロマウッド、アートワークなど、大小さまざまな組子細工による製品が並んでいる。どれも伝統的な模様ながら、店内はどこか北欧のような雰囲気が漂う。

「そうなんです。例えば正方形のアートパネルも、北欧のファブリックパネルをイメージしてつくっていて。組子細工を現代の生活の中で飾ったり、使ったりしてもらえるものにしたいんですよね」と話すのは、同ブランド代表の山下りか。自身が海外に行った際に改めて気付いたという組子細工の技と魅力を伝え、生活の中に取り入れられるよう試行錯誤を重ねている。


伝統的かつモダンなデザイン

 


 

組子細工とは、小さな木片を組み付けていく日本古来の技術の一つだ。特殊な加工方法で木片をつくり、溝や、穴をあけながら、模様をつくっていく。釘を一切使わないため、0.1ミリの誤差も許されない、繊細な技術である。諸説あるが起源は飛鳥時代まで遡ると言われており、寺院や、障子、欄間など、建具の装飾として使われてきた。木の組み方によってできあがる模様は、200種類以上にもなるという。

J LIFE giftsの製品には2つの特徴がある。ひとつは伝統模様をモチーフとすること。自然からインスピレーションを受けてつくられた模様たちは、いずれも普遍的な美しさがある。もうひとつは、白木を用いること。和のイメージにとらわれることなく、組子細工そのものの魅力を存分に際立ててくれるからだ。伝統的でありながらモダンさも醸し出す「アンバランスさ」が、J LIFE giftsの大きな魅力とも言える。
「伝統工芸品として楽しんでいただくというより、第一印象は新しいおしゃれなものとして、受け取ってもらえたらと思うんです」


つくり手と良い循環を育む

 


 

J LIFE giftsの製造は、静岡県浜松で木製品製造業を営む山下の祖父と父が手掛けている。始めた頃、職人気質の祖父や父の視点と、山下のこれまでにないアイデアをすり合わせるのは、簡単なことではなかったという。
「祖父や父はこれまで業者から依頼を受けてつくり、卸す、という方法で仕事をしてきたので、お客様が喜ばれるところを見る機会がなかったんです。今は私が直にお客様と接しているので、『おじいちゃんのつくったものを喜んでもらえたよ』など伝えられます」
つくり手・売り手ともに喜びを生み出し、共有し合う。さまざまなアプローチで発信していくことは、組子細工の魅力を広めるのみならず、関係性にも良い循環を生み出しているのだ。
今後は京都という土地の力も生かしながら、さまざまな人と関わり合いながら組子細工の可能性を広げていきたいという。その“和”は大きく、豊かにつながっていくことだろう。

 

◉J LIFE gifts の作品はこちら


J LIFE gifts

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◉J LIFE gifts(ジェイライフギフト)
2021(令和3)年、組子細工インテリアのショールームとして京都・西陣にグランドオープン。静岡県浜松市にある50年以上続く木製品メーカーの職人技を生かし、現代の生活に合うプロダクトの製造・販売をするほか、オーダーメイド「おあつらえ組子」や店内での組子細工ワークショップも開催。

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